老老介護の実態!母の代わりに父が買い物で可哀想なことに…

母は介護認定の結果 「要介護2」ということで、日常生活を送る上で
さまざまな身の回りの世話の助けが必要となっています。

例えば、自力での「立ち上がり」「歩行」「移動」や、
「排泄」「食事」「風呂」などでも手助けが必要になってくると思われます。

その中でも特に問題なのが、足の膝が悪いために両足がほとんど
曲がりませんし、足を曲げないまま両手を少し広げてバランスを
取りながら歩きますから、”旧式ロボット”みたいなのです。

それでも、これまではタクシーを利用して買い物に行っていましたが、
さすがに足の状態が悪くなり 買い物に行けない状態になってしまいました。

 

それで、買い物をどうするかということで、父といろいろと相談をしましたが、
どうも父自身もいろんなことがおっくうになってきていることや、
今までと違って体が自分の思うとおりに動かなくなってきていることを
訴えかけてきました。

わたしとしては、高齢者が高齢者を介護するということに
少なからず抵抗がありましたが、それでも、父の体の動きが少しずつ
鈍くなってきていることに対するリハビリになればとの思いや、
ホンのわずかでも足腰の老化予防になるのではとの思いを伝えました。

父は、昭和のおやじさんを地で行く人で、炊事、洗濯、掃除などの家事は
一切しない人ですが、何故か買い物は抵抗がないようで、引き受けてくれました。

このようにして、母の代わりに父が食料品や日用品などの買い物を
することになりました。

 

母が必要な買い物リストを作成して、父が歩きながらスーパーマーケットに
行って買い物をするという手順で、しばらくようすを見るということです。

ちなみに、父は80歳を超えていますので、最近世の中でもよく耳にする
「老老介護」の仲間入りです。

 

しかし、何度か買い物に行くたびに 父が今日も大変だったことや、
ホントに体がキツイということをだんだんと訴えかけて来るようになりました。

特に、実家からスーパーマーケットまでは下り坂が多いので割と楽ですが、
その分帰り道が上り坂になりますし、おまけに荷物もありますので、
辛いようでした。

それでもわたしとしては、体を使わなくなったら途端に
動けなくなってしまうと訴えたり、キツイとはいえ少しでも
歩いたりする方が父のためではないかと考えて、
もう少し頑張ってみたらと 励ましていました。

 

そうこうするうちに、事件が起きました。

父が久しぶりに歯医者に治療に行くことになりました。
いつもとは勝手が違って慣れない場所ですから転んだらいけないので
タクシーを利用するように促していましたが、近くだから歩いていく
ということで、歩いていきました。

そして、歯医者に行った帰りに細い路地で父はこけてしまったようです。

しかし、その道はとても細い路地になっていて、ほとんど誰も通らない
ところですし、腕の力もずいぶんと弱くなっていましたので、
自力で起きようとしても起き上がれず、
しばらくの間こけた状態のままだったそうです。

それでも、誰ひとりとして通らないものですから、
何とか力を振り絞って立ち上がり
実家にまでようやくたどり着いたということでした。

 

そのいきさつを聞いたとき、わたしは深く反省をしました。

わたしとしては、買い物は少しでも父のリハビリになればと思っての
ことでしたが、本人にとりましては、動きが鈍くなってきている体を
酷使させることになっていたようで、申し訳なかったと思いました。

 

本日の教訓:

比較的年齢の若い自分たちが簡単に出来て体に良いからといって、

高齢者にも同じことを勧めるのは大間違いで、本人にとりましては

本当に辛くて出来ないことがあることを理解しなければと感じました。

コメントを残す