介護保険認定調査員になるにはどんな資格が求められるの?

介護認定を受けるためには、以下のように
「申請」「調査」「審査」「通知」という手順で物事が進められます。

・ 申請 : 要介護認定の申請書を提出
・ 調査 : 介護認定調査
・ 審査 : 介護認定審査会
・ 通知 : 認定結果の通知

その中でも「介護認定調査員」は、具体的にどのような仕事を行ない、
また、どのような資格が求められるのでしょうか?

 

介護保険認定調査員はどのような仕事をするのでしょうか?

要介護認定の申請をされた方が、
実際に「要介護状態」や「要支援状態」にあるかどうかを確認するために、
自宅などを訪問し 本人や介護者などから直接聞き取りを行います。

仕事の手順としては、以下のようになります。

1.調査の前準備 :
電話連絡等により、本人・家族・介護者等との日程の段取りをします。

2.聞き取り調査 :
厚生労働省の定めた要介護認定調査票に従い、本人や介護者から
聞き取りや確認を行います。

3.調査票の作成 :
聞き取りや確認した内容に基づいて認定調査票を作成します。

介護保険認定調査員はどのような資格が必要なのでしょうか?

新規の要介護認定に係る認定調査については、

「市町村職員」もしくは「事務受託法人」が実施することになっている。

 

また、更新及び区分変更申請に係る認定調査については、

「市町村職員」もしくは「事務受託法人」が実施するのに加えて

「指定居宅介護支援事業者、地域密着型介護老人福祉施設、

介護保険施設その他の厚生労働省令で定める事業者若しくは

施設又は介護支援専門員であって厚生労働省令で定めるもの」で、

都道府県及び指定都市が行う研修を修了した者に委託することができる。

 

「要介護認定-認定調査員テキスト2009改訂版」より抜粋

 

また、要介護認定は、公正かつ適正に実施する必要がありますので、
全国一律の基準に基づき、客観的かつ正確に要介護認定調査票を
作成する必要があります。

そのため、介護に関する専門的な知識が必要ですから、
以下のような資格が求められています。

・看護師、保健師、介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員のいずれかの資格
・都道府県、または、指定都市による「要介護認定調査員研修」の受講

ちなみに、「要介護認定調査員研修」では、
要介護認定調査の仕組み、要介護認定の流れ、一次判定ソフトの構成、
介護認定審査会の手順などを学ぶことが出来ます。

また、認定調査のシュミレーション実習により、
実際に調査をする際の聞き取りの注意点、特記事項への記入方法などを
習得することもできます。

介護保険認定調査員としてどのような注意点があるのでしょうか?

調査員が作成した「認定調査票」が、
要介護認定の最も基本的な資料となりますので、
全国一律の基準により客観的に公正かつ正確さが求められます。

つまり、先入観や個人的な好き嫌いにより判断が誤ったり
偏ってはならないということです。

具体的には、一つ一つの項目を 実際に「目視」や「確認」などの
事実を確かめることによって、調査することを基本としています。

可能な限り、調査対象者本人や介護者から聞き取りを行いますが、
状況によっては、介護者から個別に聞き取りを行うなどにより
事実に即した調査を行うことが必要です。

その際、調査対象者本人が調査項目の内容を分かりやすくかつ
聞き取りやすい質問をするようにし、また、緊張せずにリラックスできる
ように優しく丁寧な言葉遣いを心がけることが求められています。

また、介護に必要とされる手間を正しく評価することが大切ですが、
本人の状態によっては調査項目の内容に直接該当しない場合もあります。
その場合は、項目選択に迷うケースとして「特記事項」へ記載するなどが
必要となってきます。

介護保険認定調査員はどのような勤務形態なのでしょうか?

勤務時間や給与等の詳細は、各市区町村により異なりますが
大筋は以下のようです。

勤務日  : 月曜日から金曜日の3日から5日程度(祝日、年末年始を除く)
就業時間 : 午前9時00分 ~ 午後5時00分(休憩1時間)

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