物忘れ外来での認知症診断テスト|診察の結果と母のようす

「認知症診断テスト」の当日になり実家に行くと、
母は怒っている風でもなく、特別に変ったようすもなく普段どおりでしたから、
サラッと「さあ、病院に行きましょうかねぇ」と言うと、
「今日は病院だったかねぇ?」と言います。

それで、「そうそう、今日は病院よ。弟が車で連れて行ってくれるし、
わたしも一緒に行くから、着替えをして」と言いますと、
「そうねぇ?、今日は病院だっかねぇ?」と言いながら着替えを取りに行きました。

(わたしとしては、一つ一つの母の反応にヒヤヒヤなのですが、
まずは、順調なすべり出しです。)

 

3人で車に乗って「物忘れ外来」の病院に到着し、受付を済ませた後、
さっそく 診察室の隣の部屋に案内されて、問診となりました。

はじめに血圧を測り、それから、看護師さんが 問診をしてくれました。

まず、「歳はいくつですか?」に対して、「○○歳です」。

続いて、「生年月日は?」「今の季節は?」
「今日は何曜日ですか?」(母は「何曜日だったかねぇ?」でしたが・・・)

次に、「100から7を順番に引いてください。」

このとき、わたしも同席していたのですが、心の声として・・・
 「そんなぁ~、急に算数の引き算の難問を出されても困ります。
  絶対に! わたしに聞かないで!! 聞かれても答えませんから!」
 と本気で思いました。一方、そのわたしの反応とは裏腹に、
 母はすこし時間が掛かりながらも、ポツリポツリと・・・)

「93」、「86」、「79」(と、一生懸命に答えています。)

そして、時計やペンなどの5つの品物を見せてから隠されて、
「何があったか言って下さい。」

さらに、「知っている野菜の名前をできるだけたくさん言ってください。」
などの問診がありました。

ちなみに、「認知症診断テスト」としては、
「長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)」や「ミニメンタル検査(MMSE)」
などがあるようですが、こちらの病院では、長谷川式認知症のような試験でした。

それから、わたしも看護師さんへ母の症状を伝えたいので、
・炊事や洗濯での水の止め忘れが多いこと
・お金や財布をいつも探しまわっていること
・弟にお金を盗まれたと思っていること
・料理が面倒になってきていつも同じメニュー
などを説明していきました。

 

続いて、問診が終わった後、「MRI」を撮影し 診察室に案内されて
いよいよ先生の診断となりました。

先生は、MRIの画像を見ながら
「脳の委縮はありませんので、アルツハイマーではないようです。」

「問診のときのテストの結果はそんなに悪くはなく、認知症の初期の段階の
ようですから、ご家族が物忘れのサポートをしたり、火の不始末などに
注意をするといいですね。」という説明をしてくださいました。

そして、特別に認知症のための薬は出ませんでした。
このように、とりあえず「物忘れ外来」での認知症チェックでは、
まだまだ初期の段階で薬も服用する必要もないとのことでしたから
気になっていた「アルツハイマー」「レビ―小体型」ではない
ということが分かりました。

しかし、薬が出ないし特別なアドバイスもないということは、
今の状態から回復されるわけでもなく・・・
”物忘れ、探し物の連続、物盗られ妄想、料理のパターン化”に
しばらくの間は付き合っていかないといけないということになります。

まあそれでも、特別な異常があるわけでもなかったので、
よかったといえばよかったのでしょう。

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