介護保険認定調査員になるには?資格の他にも〇〇も大切!

母が介護保険の認定を受けてから6ヶ月ほど経過しましたので、
保険の継続に必要な要介護再認定調査が実家で行われました。

今回は、母の再認定調査ですし、父も認定調査を受けていますから、
3回目の立ち合いということで、わたしも少しずつ慣れてきたような
感じがしています。

今までと同じように、実家に調査員さんが来られて、
自立度を確認するためのチェック項目に従って質問をしていきます。

そして、前回の調査と同様に、ほぼすべての質問に対して
母はやっぱり「何でもできます」と答えています。

トイレも、風呂も、食事も、意思の伝達も、物事の理解も・・・
すべて「自分で出来ます」という返答です。

 

その後、

調査員さん:
「片足で立てますか?」

母:
「できません。」
(足の膝が悪いため両足がほとんど曲がりませんので
さすがにこればかりは出来ません。)

調査員さん:
「ソファベッドから立ち上がれますか?」

母:
「はい」

ソファベッドに座っていた母は、そのまま立ち上がるのではなく、
ソファから滑り落ちるようにしながら一旦畳の上に下りて
尻餅をついた状態になりました。

そして、こんどは畳の上で腹ばいになった後、
腕立て伏せのような体勢になります。

それから、手の力だけで徐々に体を持ち上げ、
足を手の方にひきずりながら移動させ、
両手と両足をそろえた「立位体前屈」のようになり、
その後、上半身を起こして立ち上がります。

 

そのようすを見ながらわたしは咄嗟に、
「ソファから立ち上がれますか? と聞かれているのに、
いったい何をはじめるの?」

「とうとう可笑しくなってしまったの?」

「どうしよう?」と思いました。

それでも、アクロバットな立ち上がり方を見終わったときには、
その一連の動きは”立ち上がるのにこれだけ苦労しているのです!!”
認定調査員さんに対してきっとアピールできるに違いないと思いました。

 

しかし・・・

 

調査員の方は、母のようすを観察しながら顔色を何一つ変えず、
まったくの平常心で、なおかつ、いたって事務的な声で・・・

「はい、ありがとうございます」

「一人で立てますね」

と言われただけでした。

「足が悪いのに たいへんですね」などの同情の言葉も
まったくありませんでした。)

 

その後も、味もそっけもなく 実に機械的で、
一覧表に従ってチェック項目を確認して、
あっさりと終わって、すぐに帰って行かれました。

ですから、母が認知症の初期の症状で困っているということや、
足が悪い面を強く訴えることなどもできずに
あっという間に調査は終わってしまいました。

 

ちなみに、一回目の認定調査の際は、
チェック項目による確認が終わった後、
突然母が涙を流しながら、昔の苦労話を始めました。

すると、認定調査員さんは、その苦労話を静かにじっくりと
耳を傾けながら聞いてくれました。

そのとき感じたのは、認定調査員さんって、
”人格者”でないとなれないのでは?と思いました。

でも、今日来られた認定調査員さんは、
さほど親身になってくれるような感じではなく、
事務的に手続きをされました。

これまで、それぞれ約1時間という比較的短い時間でしたが、
3人の調査員さんにお会いできて、いろんなタイプの方が
いらっしゃるというのが分かりました。

 

それで、わたしの個人的な印象としては、介護保険認定調査員になるには、
介護支援専門員や認定調査員研修などの資格の他にも、
以下のような要素も関係しているかなぁと思いました。

1.介護者が緊張せずに安心してリラックスできるような雰囲気づくりができる。

2.ゆっくりハッキリと丁寧な話し方ができる。

3.介護者の尊厳を認め・いたわる優しい気持ちを持っている。

 

反対に注意したいのは、

1.さっさと質問を終わらせて早く帰ろうとする態度。(1日に何件も処理しないといけないとは思いますが)

2.いたって事務的で優しさが感じられない聞き方。

などです。

 

そして、それぞれの認定調査員さんの応対の仕方を見て、
わたしも母に対する接し方を少しは気を付けなければならないと
反省しました。

 

追伸:
後日、郵送されて来ました 今回の要介護再認定結果は、
「要介護2」から1ランク下がって「要介護1」になりました。

「要介護2」から「要介護1」になるのを喜ぶべきなのか?
それとも、残念なのかはハッキリ言って分かりません。

母の病状が軽くなってきたのでランクが下がっているのであれば、
喜ばしいことですが、使える介護サービスが少なくなるという
意味では、少々残念なような気がします。

それでも、介護認定というのは、「介護認定調査」と
「介護保険主治医意見書」と「介護認定審査会」による判定が
関係していますので、基本的には適正な判断基準に基づいて
審査されていると思います。

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